予想通り,ヤヌコビッチとティモシェンコの一騎打ちになりそうだ。
過半数を超えなければ,決選投票というのはなんとなく公平なようで不公平なような気もする。
ウクライナは,前回のオレンジ革命に象徴的だが,選挙不正が行われるといったことが普通にあるようだ。
ティモシェンコ陣営では,不正が行われたことを前提として抗議デモを準備していたのだから,いまだにオレンジ革命の名残があるといったところか。意外にもティモシェンコが善戦し,抗議デモは,実施されなかった。
さて,ヤヌコビッチ氏も過半数を超えなかったので,決選投票となるが,おそらく,このまま行けば,投票はヤヌコビッチ氏に流れるのではないだろうか。実は,前回のオレンジ革命では,ヤヌコビッチが選挙で勝利していたのを,不正を主張する形でやり直し,その間にヤヌコビッチはロシアをバックにしているとして勝利を収めたことがある。今回は同じ轍を踏まないようにロシアも表立って支援を表明していない。
ロシアにしてみれば,ティモシェンコにしろヤヌコビッチにしろ,親ロシア路線を取るのは間違いないので,あまりてこ入れして前のオレンジ革命の再来は避けたいとの思惑がある。
さて,今回はヤヌコビッチが東部と南部を押さえているのはもちろんだが,西部は今回どういう動きになるかが不透明である。決選投票の恐ろしさか。
新たな条件闘争に走りそうなのが,ティモシェンコが1回目の投票で第3位,約13% の得票を得たTigipko元経財相を首相に任命したいと口走った。票集めに走るわけです。ただ,この元経財相は,政策的にヤヌコビッチに近いとされ,ティモシェンコとはあまり共通点がないかもしれません。ティモシェンコはやはり,自ら経営するガス会社(運搬)の関係が強いので,パイプラインの株の共有,つまり,ガス原油運輸のコンソーシアムを作り上げるというヤヌコビッチの構想には断固反対しています。その点,Tigipkoはその意見に賛成。ということで,おそらく,この申し出に政界再編といった意味はないのでしょう。
私が注目しているのは,この第3位のTigipko です。この経済に詳しいバランスが取れた人物が,次世代の顔として表舞台に出てきたことを意味すると考えています。この人物が今回大統領になれなかったのは正解で,ポストヤヌコビッチ(ティモシェンコかも)の次代を担う人物として,今回の立候補で十分顔を売れたという効果があった。
いずれにせよ,2月7日の決選投票,その後のヤヌコビッチの動き,ティモシェンコが築き上げてきたビジネス環境の変化に注目が集まりそうです。
2010年1月31日日曜日
ウズベキスタンの苦悩
ウズベキスタンは現在,国会会期中。そこで,カリモフ大統領がアフガニスタン戦争を今すぐ終わらせるべきだと語った。
旧ソ連であるウズベキスタンは,アフガニスタンと国境を接しており,民族的にも近い上,少ないながらもアフガン系国民を抱えている。また,逆にアフガニスタンにはウズベク系アフガニスタン人も居住している。
ウズベキスタンはイスラム国で,ロシアにも世界第2位の規模を誇るモスクがサンクトペテルブルクにあったりする。つまり,イスラム対キリストという構図で行くとむしろ,アメリカのテロ戦争よりもイスラム勢力に対してより神経質である。
ウズベキスタンは,1979-1989のアフガン侵攻で(イスラムの)武闘派組織は解体されものの,その後のアフガニスタンの共産主義勢力の崩壊,1991年のソ連崩壊によって,ウズベキスタンの国内外における武装組織は活動を活発化させた。ソ連が勝手に引いた国境線で各国の勢力がそれぞれ弱体化するように分割したFergana Valleyでは,皮肉なことに,同所を拠点として各国のイスラム武装勢力が軍事教練を行ったりしている。
特に有名なのがIMU (the Islamic Movement of Uzbekistan )。タジク付近の施設で軍事訓練を行い,数多くの政府への妨害作戦を行っている。IMUはそのほか,ウイグル族やその他東トルキスタンの過激派と協力関係を結び,より大きな勢力となった。しかし,彼らはタリバンを含むイスラム武装組織とも広範なネットワークを構成していたため,その後,西側がアフガニスタンへ侵攻を開始すると,IMUなどの攻撃対象を,西側部隊へ変わることになった。
2001年の911テロでウズベキスタンは米空軍への基地使用を認めたが,その後,2005年,海外の軍を駐留させないとの法律を可決,米軍を追い払った。
ウズベキスタンは,旧ソ連の中でも独立心が強いとされる。これにはウズベキスタンが天然資源がある程度確保されているということと,いじめっ子ロシアと地形状,他のタジキスタン,キルギスタンなどと比べても少し離れていることがある。
問題は,米国のアフガニスタン増派によって,プレゼンスの劣ってはなるまいとロシアがキルギスタン,タジキスタンに駐留をしてきたことである。ロシアとは離れてても,隣国でロシアがにらみを聞かせている状況では,ウズベキスタンとしては安穏としていられないわけだ。まして,現在ではアメリカの空軍基地がないのだから,いずれロシアが基地を貸せといいかねない。
ウズベキスタンがアフガン戦争の停止を唱えている一方で,ロシアが非公式協議でドイツとウズベキスタンを兵站ルートで利用させるのはどうかという交渉をしているという話がある。ますますウズベキスタンを悩ませる話が増えてきている。
旧ソ連であるウズベキスタンは,アフガニスタンと国境を接しており,民族的にも近い上,少ないながらもアフガン系国民を抱えている。また,逆にアフガニスタンにはウズベク系アフガニスタン人も居住している。
ウズベキスタンはイスラム国で,ロシアにも世界第2位の規模を誇るモスクがサンクトペテルブルクにあったりする。つまり,イスラム対キリストという構図で行くとむしろ,アメリカのテロ戦争よりもイスラム勢力に対してより神経質である。
ウズベキスタンは,1979-1989のアフガン侵攻で(イスラムの)武闘派組織は解体されものの,その後のアフガニスタンの共産主義勢力の崩壊,1991年のソ連崩壊によって,ウズベキスタンの国内外における武装組織は活動を活発化させた。ソ連が勝手に引いた国境線で各国の勢力がそれぞれ弱体化するように分割したFergana Valleyでは,皮肉なことに,同所を拠点として各国のイスラム武装勢力が軍事教練を行ったりしている。
特に有名なのがIMU (the Islamic Movement of Uzbekistan )。タジク付近の施設で軍事訓練を行い,数多くの政府への妨害作戦を行っている。IMUはそのほか,ウイグル族やその他東トルキスタンの過激派と協力関係を結び,より大きな勢力となった。しかし,彼らはタリバンを含むイスラム武装組織とも広範なネットワークを構成していたため,その後,西側がアフガニスタンへ侵攻を開始すると,IMUなどの攻撃対象を,西側部隊へ変わることになった。
2001年の911テロでウズベキスタンは米空軍への基地使用を認めたが,その後,2005年,海外の軍を駐留させないとの法律を可決,米軍を追い払った。
ウズベキスタンは,旧ソ連の中でも独立心が強いとされる。これにはウズベキスタンが天然資源がある程度確保されているということと,いじめっ子ロシアと地形状,他のタジキスタン,キルギスタンなどと比べても少し離れていることがある。
問題は,米国のアフガニスタン増派によって,プレゼンスの劣ってはなるまいとロシアがキルギスタン,タジキスタンに駐留をしてきたことである。ロシアとは離れてても,隣国でロシアがにらみを聞かせている状況では,ウズベキスタンとしては安穏としていられないわけだ。まして,現在ではアメリカの空軍基地がないのだから,いずれロシアが基地を貸せといいかねない。
ウズベキスタンがアフガン戦争の停止を唱えている一方で,ロシアが非公式協議でドイツとウズベキスタンを兵站ルートで利用させるのはどうかという交渉をしているという話がある。ますますウズベキスタンを悩ませる話が増えてきている。
2010年1月11日月曜日
ユーシェンコ後のウクライナ
1月17日に実施されるウクライナ選挙では,候補者の世論投票で第5位までは親ロ派である。ということは,決選投票になったところで,ウクライナは親ロ路線へと舵を切ることになる。
ロシアの影響力からオレンジ革命で西側に急接近したかと思えば,今度はロシアに近づくというわけだ。
これまでは,アメリカにウクライナを人質にとられてロシアはやきもきしていた。これからは,米国は切り札としてのウクライナを奪われてロシアに勢いが出てきてしまった。
ついこの間,ロシアはカザフ・ベラルーシとWTO様の協定を結んだ。ウクライナは今後この体制に組み込まれるのではないかと思う。アメリカもイラク,アフガニスタンで手をとられているうちにどんどんと取り残されるような気がします。ちなみに,米国が制裁したいと言っているイランなんかの権益は,さっさと中国に「油揚げをさらわれて」います。ロシアはブシェール原発への協力をしている関係上,イランの攻撃には絶対反対してるし。
米国は,まさに泥沼ですな。
ロシアの影響力からオレンジ革命で西側に急接近したかと思えば,今度はロシアに近づくというわけだ。
これまでは,アメリカにウクライナを人質にとられてロシアはやきもきしていた。これからは,米国は切り札としてのウクライナを奪われてロシアに勢いが出てきてしまった。
ついこの間,ロシアはカザフ・ベラルーシとWTO様の協定を結んだ。ウクライナは今後この体制に組み込まれるのではないかと思う。アメリカもイラク,アフガニスタンで手をとられているうちにどんどんと取り残されるような気がします。ちなみに,米国が制裁したいと言っているイランなんかの権益は,さっさと中国に「油揚げをさらわれて」います。ロシアはブシェール原発への協力をしている関係上,イランの攻撃には絶対反対してるし。
米国は,まさに泥沼ですな。
2010年1月5日火曜日
Ukraine:いよいよ17日に大統領選
全然,投稿していなかったが,気分を入れ替えて,Blogといふものをしてみるなり。
さて,17日はUkraineで大統領選挙が実施される。
ウクライナの世論調査では比較的客観的と思われるサイトを見つけた。
U&Bというサイトである。
めちゃんこ詳しい。
http://www.rb.com.ua/eng/
ウクライナにサーバーがあるので少し変更している可能性がナキニシモアラズだが,データが詳細なだけにある程度信頼性は担保されているのではないかと思う。
ちなみに,最新の話ではヤヌコビッチ元首相が33.3%で次にティモシェンコ首相が16.6%でそれに続く。
興味深いのは,第3位のTigipkoや第4位のYatsenyukである。おそらく,大統領選挙では1位と2位の決選投票となるのだが,この3位4位は新大統領に認められれば,次期首相の人事に関わってくる可能性が高い。TigipkoやYatsenyukは共に経済に強いからだ。
そう思っていると「Who's who in Ukraine」という面白いBlog(http://ukrfaces.blogspot.com/2009/10/presidential-elections-2010-complete.html)を見つけた。
実質上,ヤヌコビッチとティモシェンコとの一騎打ちとなっているので,その影に隠れているが,ウクライナの大統領選挙には候補者18人もいるのだ。
さて,17日はUkraineで大統領選挙が実施される。
ウクライナの世論調査では比較的客観的と思われるサイトを見つけた。
U&Bというサイトである。
めちゃんこ詳しい。
http://www.rb.com.ua/eng/
ウクライナにサーバーがあるので少し変更している可能性がナキニシモアラズだが,データが詳細なだけにある程度信頼性は担保されているのではないかと思う。
ちなみに,最新の話ではヤヌコビッチ元首相が33.3%で次にティモシェンコ首相が16.6%でそれに続く。
興味深いのは,第3位のTigipkoや第4位のYatsenyukである。おそらく,大統領選挙では1位と2位の決選投票となるのだが,この3位4位は新大統領に認められれば,次期首相の人事に関わってくる可能性が高い。TigipkoやYatsenyukは共に経済に強いからだ。
そう思っていると「Who's who in Ukraine」という面白いBlog(http://ukrfaces.blogspot.com/2009/10/presidential-elections-2010-complete.html)を見つけた。
実質上,ヤヌコビッチとティモシェンコとの一騎打ちとなっているので,その影に隠れているが,ウクライナの大統領選挙には候補者18人もいるのだ。
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